コープランドの挫折,ラプソディの頓挫…,アップルがやっと見つけた新世界。それが,X。
マックOS Xのパブリックベータが9月13日にリリースされると発表された。だが,配布方法も価格も明らかになってなく,この発表のニュースリリースもない。多少の混乱の中で,スティーブ・ジョブズがお達しを発したというところか。配布方法は,ウェブでの申し込みの後,発送となると思われる。なんにしても,あと2週間だ。
ウインドウズではたまに耳にするOSのベータテストも,マックOSでは,今までいっさいなかったことなので,果たしてどのような配付方法がとられるのか,想像がつかない。無料配布なのか,有料配布なのか,ROMによる配付なのか,ダウンロード配布なのか…。プロマウスを基調講演聴講者全員に無料配布したことを考えれば,パリでのエキスポでの配付も考えられなくもないが,どうもどたばたした動きも感じられるので,限定した配付となることが予想されている。この時期になっても,まだGUIの変更なども,がしがし見受けられるし(MacWIRE ONLINEの記事)
今までのマックOSとはまったく違うのが,OS Xだ。いわば,新しい世界へと足を踏み入れること。まったく違う世界での生活を始めること。今までと異質な世界に生まれ落ちること。外観が,法律が,秩序が違う…,大気も,地面も,空も違う…,そして私たちの行動も,思考も,すべて変わる。今までの歴史は創世記の歴史でしかない。それが,Xだ。なんども失敗を繰り返したアップルの新世界の創出が,2週間後に日の目を見ると思うと感慨以外にない。両手を広げ,新世界を迎え入れよう,その準備は,整っている。
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